贖罪 [詩]

私はずっと探していた
生きる意味って奴を
誰もが一度は
立ち止まる壁の前で
ひたすら探し続けてたんだ

生まれてきた意味が
どこかにあるはずと

他の命を食べてまで
明日を繋ぐ意味なんて
どんなに探したって
見つからなかった

それっくらいちっぽけな自分の命
もてあましながらも
あきらめられなくて

夏の夕暮れ
ヒグラシがやかましい
自分の命はここに
確かにあるんだぞって
叫んでるみたいでさ
最後の最期の瞬間まで
ヒグラシは鳴き続け
そしてやがて、命は尽き
鳴けなくなる
それが命のしくみ
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そんな鳴き声の中で
ある日。。。
気づいてしまった

どんな理由があったとて
命にとって
その終わりが
すべてのピリオドになる
それは、世界の終りと等しい
そんな命を食べながら
私は生き続けている

ならば。。。
私の明日のために
幾つの。。。
世界の終りがあるのだろうか

私の命は罪なのか
私の命は悪なのか

そんなはずない
そんなことない
打ち消しても
打ち消しても
真実は壁となって
私の前に
立ちふさがる

しばらくは。。。
泣いて過ごした

自己嫌悪に
吐き散らかした

それでもやがて。。。
お腹が空いて
また世界の終りを
胃袋に詰め込むんだ。。。

あぁ。。。なんて
命とは罪深い
でも。。。だからこそ
無駄にしちゃいけないのか

私はいつか
泣くのをやめた

わかってしまったから

たくさんの命という
世界の終りを食べて
それでも明日に向かおうとする
自分の命

私自身に
たとえたいした意味なんかなくても
それでも明日を望むその気持ちは

あとから
あとから
嫌になるくらい
あとから

溢れくるんだ
溢れてしまうんだ

その溢れ出た思いこそが
命の意味だと

やっとそんなふうに
思えるようになったよ

だから。。。
無駄になんかしない
もう、立ち止まらない

食べた命の分まで
ひたすら生きるよ

この人生で
何が出来るかわからないけど

少なくとも
明日も生きようとするよ

そうでなけりゃ
あまりに悲しすぎるから

だから。。。生きるよ

もっと生きるよ

神様がここまでだよって
止めに来るまで

だから。。。生きるよ

懸命に生きるよ

そう思うことが
私の贖罪。。。

そんな気がしてならないから

ただひたすらに
生きるよ

そうすることが
私の贖罪。。。
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はる

現在、りこさんの「長屋の神様」の再朗読に取り組んでいます。
今回は、もぐらさんと二人で朗読します。
りこさんには、素晴らしい言葉を織りなす力があることを忘れないで下さい。
想像の世界に人を誘い楽しませてくれる大切な時間をいつもありがとです。
りこさん、fightで~す。
by はる (2014-09-02 19:02) 

春待ち りこ

>はるさん
えっ、そうなんですか???
なんて嬉しいことでしょう♪
体調が戻らず、ちょっと凹みがちの毎日ですが
ちょっと、元気が出てきました!!!
お話も書きたい気持ちはあるんですけど
上手く言葉が出てきません。
面目ない。。。

やっと夏の暑さから解放されて。。。
少し元気になれるといいな。
そしたらまた、ゆっくり書いてみたいと思います。

朗読。。。楽しみにしております。
いつも本当にありがとうございます。(。v_v。)ペコ
by 春待ち りこ (2014-09-02 21:53) 

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